小笠原種
沖縄で古くから栽培されているバナナ。
琉球王朝時代に中国から冊封使が来ていた頃の記録で、琉球の物品の記録中にバナナ(芭蕉)が見られることからも伺える。
近年「在来種」「島バナナ」として沖縄で扱われているバナナは、「小笠原種」であり1888年に小笠原から栽培目的で導入されたものである。
小笠原種は、その名前に反し原産は小笠原ではなく、マレー原産である。
ちょうどモンキーバナナと似た感じである。
果指は完熟するまでは果皮が剥きにくく、果肉にも渋味が残る。
真っ黒に完熟するとぺラっと向ける。
完熟した果指は甘味と酸味をそなえ、大変風味が良い。
お酒のようなトロピカルで複雑な味わいがあり他の品種と一線を画す。
沖縄では数系統(品種)のバナナが栽培されているが、小笠原種が一番美味しいと思われる。