高菜
高菜はからし菜の一種で、1000年以上も昔に大陸から渡来したと伝えられています。
西暦892年発刊の『新選字鏡』には「太加奈」とありますが、高菜のことです。
そうした古い歴史を持つ高菜は、中央アジアが原産地で、欧州北部と東はシルクロードを経て極東にまたがる広い地域に分布しており、とりわけ日本では温暖な九州地方で盛んに栽培されるようになりました。
現在の高菜は、明治以降、中国から導入された多肉性の高菜と古来から国内で栽培されてきた在来種(佐賀のむらさき高菜、相知高菜)との交配によって生まれました。
高菜漬は「野沢菜」「広島菜」と並んで日本三大菜漬の一つとして有名です。
その独特の風味は高菜ならではのものですが、乳酸発酵による本漬タイプの菜漬であり、最近は調理材料としても広く利用されるようになってきました。
また食物繊維も豊富に含まれており、健康面 からも人気を高めています。
ちなみに沖縄ではタカナのことをシマナーといい、それを料理するとなぜかチキナーという呼び名に変わります。