さつまいも sweet potato(英) patatodouce(仏) patata americana(伊)
豊富な食物繊維!
16世紀に中国から沖縄を経て薩摩藩に伝来したさつまいもは、18世紀になると急速に全国に拡がっていきます。江戸時代には飢饉が30〜40年に1度くらいの割合で発生して、その度に多くの死者を出していました。
しかし、さつまいもが登場してからは、飢饉の際の被害が少なくなります。
特にさつまいもの栽培が盛んだった鹿児島県では、8世紀から20世紀に至るまで350回の気象災害に襲われましたが、さつまいもの栽培が始まった18世紀以降は、餓死者は出なかったそうです。
そればかりか、さつまいもの栽培に適した四国・九州地方では、他の地域よりも人口が増えたということです。
明治維新を推進した薩長土肥の4藩はみな、さつまいもの栽培の盛んな地域にあります。
明治新政府ができたのも、さつまいもがあったからと言えます。
また、第二次世界大戦中には主食として、多くの人の命をつないできたことは周知のことです。
戦後はデンプンやブドウ糖に加工され、アルコールの原料として用いられていました。
さつまいもにはジャガイモなどと比べて多くの食物繊維がふくまれています。
食生活の肉食化により日本人は食物繊維の摂取量が低下しています。
欧米人より長い腸をもつ日本人は便秘しやすく、様々な病気を引き起こしやすくなっていると言われています。
食物繊維は腸の働きを活発にし排便をよくします。
さらにさつまいもにはヤラピンという便通をよくする成分も含まれており便秘解消にはうってつけです。
ちなみにお芋といえばおならですがさつまいもを食べたときのおならは乳酸菌などによるもので春風のようなとまではいいませんが臭くありません。
またミカンに迫るほどビタミンCが豊富に含まれています。
しかもさつまいものビタミンCは加熱しても壊れにくくなっています。
肌をなめらかにするコラーゲンの生成や、ガンの予防、傷の治りをよくするなどのはたらきがあります。
色が鮮やかで太ったものを